遊戯

やっぱり美しすぎた。物語は傷に、海に、そして君の笑顔に還っていった。


■■との一件も勝手に解決したように見えて、何も終わってないのかもしれない。天井に気付かず、薪をくべる。そんな日々が広がって、静かに横たわっていた。


蟹は多面体になっていた。気付かないうちに話は変質していた。物語の設定として愛を叫ぶと、死骸を啄むハイエナがこの世の真理を語りかけてきて、わけが分からなくなり何もない場所にメモリーカードを挿した。そのメモリーカードには何もデータは入っていなかったが、何かあるようにして、電子の配列を大きな音で朗読した。


■■は名前を忘れてしまった。感情は忘れ去られていた。ケアするものと、それに依存するもの。そんなことがあったかもしれない、それはあったかもしれない未来、未来ダイブ。あったらしい朝と同じ。


冷蔵庫なんてなかった頃、冷蔵庫ではない何か。分化されたところで、要冷蔵と言われるものを持っていき、案の定腐らせてしまい、誰かの思いも腐っていった。


■■を織り上げてみたかった。■■が何だったかも忘れそうな頃、肉を切りつけた。なめらかに表面に触れ、■■は静かに吹き出した。■■は夏に背いて、脈を作り、発狂していった。


愛が感情の遺失物だとするなら、それは最適で、僕たちは、また共感することができると思った。別に、aventureの失敗とかじゃない。原色のままに美しくなれなかっただけだ。


あどけない感じを残し、羽化できるはずであった。なぜ!! 彼らは、彼女たちは、綺麗に羽化できなかったのか!!

必ずできると信じてた!!

物語は成功すると思っていた!!

そんなのは夢見るだけが楽しいだけの話だった。


灰色になるように、薪をくべて燃焼させる。煙たくなるくらいに、燃やしていく。煙の上昇スピードなら■■に追いつけるのだろうか? 夢見るだけが楽しいだけだとしたら、行為に全く意味はない。■■に追いつくことはないだろう。そもそも、それが不健全だといえば、それはそれは物語のお終いで、対象不備になってしまう。■■は薬がきまると架空の英雄伝をいつも話してくれたっけ。その時間だけは、■■は英雄で、物語の主人公で、とっても美しかった。■■と夢の中で生活できたらそれは良かったでしょうね。


鳥が屍肉を啄ばんでいる。とりわけなんの感情も湧かなかった。ただ、屍肉を啄ばんでいる姿は、世の真理を訴えているように見ることもできた。


架空の序列を作った。使う側、使われる側。対価は発生していたかもしれないし、発生していなかったかもしれない。それは捉え方の問題で、どうとでもとれてしまった。架空だからどうでもいいけど、地図を作ることをしていた、物語を進みやすくするための地図。それらも全て架空で、とっても滑稽でしたネ。

何も残っていないのに、愛おしく思ったのです。全てこれらは夢でした。